駅構内や電車内でのスリ
シンガポールは、世界平和度指数ランキング(イギリスのエコノミスト紙による)で第20位にランクインするほど平和な国である。ただし、殺人や暴行などの凶悪犯罪は少ないものの、外国人観光客などを狙ったスリや窃盗は多発している。その上、世界平和度指数ランキングで日本が第9位にランクインしていることを考慮すると、やはり日本での常識は通用しない。より楽しくより安全にシンガポールを観光するためにも、細心の注意を怠らず、事前に犯罪の手口と対策を把握しておこう。また、最新のシンガポールの情勢については外務省のホームページ等を参考にしてほしい。
目次
世界治安ランキング20位(163ヶ国中)
殺人は0.30件(人口10万人あたり)
強盗は7.48件(人口10万人あたり)
強姦は2.20件(人口10万人あたり)
(2013年度 国連薬物犯罪事務所の調査による)
シンガポールと言えば、高層ビルが立ち並び、安全で都会な、比較的日本に近いイメージを抱いている人が多いだろう。前述した通り、凶悪犯罪などは非常に少なく、そのイメージもあながち間違いではないが、その一方で、スリ、ひったくり、強盗、詐欺、置き引きなどといった軽犯罪が数多く発生している。また、日本と違い、シンガポールでは交通事故が多い。その点も十分に注意しよう。
特に、お金持ちというイメージが強く、警戒心も弱い日本人は、シンガポールの犯罪者達にとって格好の餌食だ。高価な物を持ち歩かない、ガイドブックを見ながら歩かない、荷物を置いたまま離れないといった基本的な対策に加え、シンガポールで多発する犯罪手口を紹介する。
駅構内や電車内でのスリ
観光地でのスリ
■手口例
・歩いている時に前の人が急に屈み込んだり、立ち止まった瞬間に、後ろから来た人に貴重品を盗まれてしまう。二人組の巧妙な手口。
・人が多く集まる観光スポットで、ケチャップやアイスクリームなどのものを服につけられ、それを拭き取ってもらっている間に貴重品を盗まれてしまう。
■対応策
・ズボンの後ろポケットに貴重品を入れない。
・手伝ってくれたり、助けてくれる人がいても心を許さず、細心の注意を払う。特に、日本語で話しかけてくる人には要注意。
ひったくり
■手口例
・道路側にかけていたバッグをオートバイでひったくる。
■対応策
・なるべく車道側を歩かない。また、バッグやリュックは必ず道路とは反対側に持つようにする。
・服の下に隠せるタイプの鞄やウエストポーチを持ち歩く。
置き引き
■手口例
・ホテルのチェックイン・チェックアウト時に盗まれる。特に、ロビーの広いホテルでは要注意。
・フードコートなどで席取りように自分の荷物を席に置いている間に盗まれる。
■対応策
・ホテルのチェックイン・チェックアウト時にも、自分の荷物から目を離さない。
・フードコートなどで、自分の荷物を置いて席取りをしない。現地ではティッシュペーパーなどで代用する場合が多い。
ホテルでの盗難
■手口
・部屋の清掃時に、清掃員が盗みをはたらく。
・客の外出時に部屋に侵入し、貴重品等を盗む。
・ホテルのスタッフを装い、部屋に侵入し貴重品等を盗む。
■対応策
・スーツケースにきちんと鍵をかけておく。それでも不安であれば、スーツケースごとベッドの柱などにくくりつけておく。
・外出時や部屋の清掃をしてもらう際に、貴重品をセーフティーボックスに入れる。
・基本的に、自分の部屋にスタッフを入れない。チャイムがなっても簡単にドアを開けない。
睡眠薬を使用した犯罪
■手口
・睡眠薬入りの飲み物などを勧め、飲ませた上で、眠っている間に貴重品を盗む。偽の観光ガイドを装って近づいてきたりと手口は様々である。
■対応策
・知らない人から飲み物や食べ物を貰うのは絶対に避ける。その場で購入したように見せかけても、裏ですり替えて睡眠薬入りを渡してくる可能性もある。
ぼったくりタクシー
■手口
・運転手がメーターを使用しない。
・メーターが壊れているなどと言い訳し、通常の倍近くの料金を請求する。
■対応策
・乗車後、運転手がメーターを回しているかきちんと確認する。
・運転手がメーターを使用しない場合は降りる。
・なるべくタクシー乗り場から乗車する。
・料金に納得行かない場合は、助手席前にある運転手の名前とタクシー会社の情報、そしてタクシーのナンバーを控えておき、ホテルのスタッフ等に相談するかタクシー会社に通報する。
交通事故
■手口
・ウィンカーを出さずに曲がってくる。
・携帯電話で通話しながら運転している。
・猛スピードでの運転。特に、夜遅い時間帯は注意。
■対応策
・なるべく歩道橋や地下道を利用する。
・横断歩道を渡っている際も注意を払う。
リトルインディア
ゲイラン地区
ブギス駅周辺
以下の記事内で、シンガポールでホテル選びをする際に避けるべき危険地域と、観光の拠点に最適な地区をご紹介している。ホテル探しが終わっている人でも危険地域を把握するのに役立つ内容となっている。シンガポールの危険地域を把握して安全に旅行を楽しもう。
➡ 【シンガポールのホテル】避けるべき危険地域の解説記事はこちら
注意を払いながら観光することでほとんどの犯罪からは逃れられるが、不幸にも犯罪にあってしまった場合は、被害を最小にとどめるためにも迅速な行動が必要だ。
まずは警察に出向いて盗難を報告し、パスポートが盗まれたという証明書(ポリスレポート)を発行してもらおう。その証明書を持って最寄りの日本大使館に行き、旅券の失効手続きに入る。また、手続きをスムーズに行うためにも、予めパスポートの番号を控えておくと良いだろう。
在シンガポール日本国大使館 (Embassy of Japan in Singapore)
■住所:16 Nassim Road, Singapore 258390
■電話番号:+65 6235 8855(08:30-12:00/13:30-16:00 ※休日、祝日は休館)
シンガポール4日間 27,800円-
成田を午前中に出発し、現地の夜に到着。滞在3日目の深夜に向こうを出発して朝帰着する4日間のツアー。とにかく安価にシンガポールを訪れたい、という人にはイチオシだ。現地では自由行動だが、困った際はH.I.S.の現地支社が日本語対応でサポートしてくれる。人気記事