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ジャカルタの治安・危険情報、犯罪の手口や、危険なエリア

ジャカルタの治安・危険情報

2018/03/09 更新

データガイド
データガイド

インドネシアの首都ジャカルタ。かつてはフィリピンのマニラに並ぶ治安の悪さと言われ、危険なイメージを抱いている人が多いのも事実だが、近年は、様々なメディアでもそのめまぐるしい発展が取り上げられるなど、新興国として勢いのある国だ。したがって、かつての治安の悪さもかなり改善され、治安情勢も良くなっているのが現状である。しかし、そうは言っても、観光客を狙ったスリや詐欺、ドラッグに関する事件などが今もなお数多く発生している。楽しく安全にジャカルタを観光するためにも、事前に犯罪の手口と対応策を把握しておこう。また、最新のインドネシアの情勢については外務省のホームページ等を参照にしてほしい。

■外務省 海外安全ホームページ(インドネシア)

インドネシアの犯罪データ

世界治安ランキング122位(163ヶ国中)

殺人は0.6件(人口10万人あたり)
強盗は4.6件(人口10万人あたり)
(2011年度 国連薬物犯罪事務所の調査による)

ジャカルタの犯罪と危険

先述した通り、治安情勢は次第に良くなってきており、殺人事件等の凶悪犯罪は少ないものの、繁華街や観光名所などにおける外国人観光客を狙ったスリや盗難を始めとする軽犯罪など、いまだに様々な危険が潜んでいる。特に、インドネシアの経済情勢を利用した詐欺、デモや暴動、麻薬やドラッグなどジャカルタ特有の危険が数多く存在するのだ。

さらに、日本に比べ圧倒的に低所得者が多いので、お金持ちのイメージが強い日本人がターゲットになる可能性は非常に高い。高価な物を持ち歩かない、ガイドブックを見ながら歩かない、荷物を置いたまま離れないといった基本的な対策に加え、ジャカルタに潜む犯罪と危険を紹介する。


  • スリ・ひったくり・盗難・置き引き

    やはり最も犯行の手口として多いのは貴重品等を狙ったスリやひったくりだ。

    ■手口例
    ・オートバイに乗った2人組が歩行者の荷物をひったくる。
    ・歩道上で外国人観光客に声をかけ、話をしているうちに、別の仲間が背後から貴重品等を抜き取る。グループによる巧妙な手口。
    ・道に釘などをまき、車のタイヤをパンクさせて、それを修理している隙に貴重品等を盗む。パンク強盗と呼ばれる。
    ・持ち主がカバンや貴重品等から目を離している隙に奪う。

    ■対策
    ・高価なブランド物のバッグや腕時計などを持ち歩かない。
    ・露出の多い服や派手な服を着ない。
    ・おしりのポケットに貴重品を入れない。
    ・車道と反対側の手で荷物を持つ。
    ・ウエストポーチやショルダーバッグなどひったくられにくいカバンを持つ。
    ・タイヤがパンクしてもすぐに路上で修理せず、安全な場所に移動させてから、修理する。
    ・歩きながらスマートフォンや地図を見ない。
    ・貴重品等を置きっぱなしにしない。わずかな時間でも持ち物から目を離さない。

  • 詐欺

    スリやひったくりに次いで多いのが様々な手口でおこなわれる詐欺だ。特に外国人観光客を狙ったケースが多いので注意しなければならない。

    ■手口例
    ・両替所でのごまかし。本当の額よりも低い金額を渡す。紙幣の中に安いお札を混ぜる。また「有利なレートで換金してあげるよ」などと客引きする詐欺師も多い。
    ・お釣りをごまかす。また、通常の価格よりも高い値段を請求する。
    ・経済成長が著しいインドネシアの情勢を利用して、投資や株などの「儲け話」を持ちかけ、お金を騙し取る。日本語を話せる詐欺師も多く、また実際の日本人が詐欺師となっているケースもある。

    ■対応策
    ・両替した金額をきちんと自分で計算し、合っているか確認する。現在はスマホアプリを利用すれば簡単に計算できるのでお勧め。
    ・その場でお釣りの金額が合っているかきちんと確認する。また、明らかに価格に違和感を抱いた場合はその店で買うのを控える。
    ・甘い話には耳を傾けない。特に、日本語を話せる人は強く警戒する。

  • デモ・暴動・テロ

    ジャカルタではデモや暴動、さらにはテロが頻繁におこなわれる。日本人にとってはあまり馴染みのないものなので注意が必要だ。

    ■現在の状況
    経済的に恵まれた日本とは異なり、まだまだ発展途上のジャカルタでは、賃金引上げを求めた労使間対立によるデモが頻発している。時には、火炎瓶などが投げられたりと非常に過激なケースもある。

    また、最近では、2016年1月14日にジャカルタで爆破テロ事件が起き、民間人4人と容疑者4人の計8人が死亡した。過激派組織「イスラム国」(IS)を支持するグループの犯行で、インドネシア政府は治安対策の見直しを強化しているが、現在でもいつどこでテロが起こるかわからない状況にある。

    ■対応策
    デモの開催日時は、在インドネシア日本国大使館の公式HPで紹介されているので、きちんと情報を確認し、デモがおこなわれる場所には絶対に近づかないようにしよう。下記のホームページから確認できる。

    ■在インドネシア日本国大使館

  • タクシー

    ジャカルタでは、地下鉄などの公共交通機関が発達していないが、歩いているとスリやひったくりの危険性もある。したがって、一般的な移動手段としてタクシーを利用することになる。しかし、ここにも多くの危険が潜んでいる。

    ■手口例
    ・目的地まで遠回りし、通常の料金よりも高い金額を請求する。
    ・外国人観光客が現地のタクシー事情を知らない点につけ込み、明らかに法外な料金を請求する。
    ・指示していない場所に連れて行かれ、強盗に合う。タクシー運転手がグルであるケース。

    ■対応策
    ・道路でタクシーを拾ったり、呼び込まれたタクシーに乗車せず、きちんとタクシースタンドから乗車する。もしくは、ホテルやレストランのスタッフに指定のタクシー会社のタクシーを呼んでもらう。
    ・タクシー会社に関しては、「ブルーバードタクシー」が最も安全性が高い。鳥のマークと青い車体が目印だ。また、白い車体の「エクスプレスタクシー」も安全なので、このどちらかに乗るようにしよう。
    ・出稼ぎの地方出身のタクシー運転手も多いため、道を知らずに悪意なく遠回りをしてしまうケースもある。事前に地図などである程度の道筋を把握しておくことも重要だ。

  • 麻薬・ドラッグ

    インドネシアを含む東南アジアの多くの国では、薬物の使用は即死刑の重罪だ。したがって、薬物に関しても十分に注意しなければならない。

    ■手口例
    ・クラブやバーなどでドラッグを混入させたドリンクをおごり、相手を麻薬漬けにする。
    ・空港などで外国人観光者に対して「この荷物を運んでくれませんか?」とお願いする。

    ■対応策
    ・知らない人から物を貰わない。その場で購入したように見せかけても、裏ですり替えてドラッグ入りのものを渡してくる可能性もある。特に、クラブやバーなどでは要注意だ。
    ・「荷物を運んでください」と頼まれても絶対に断る。最悪の場合、麻薬密輸の共謀者として死刑になる可能性もある。

  • 交通事故

    犯罪など以外にも、交通事故も頻発するため同様に厳戒な注意を払う必要がある。

    ■現在の状況
    インフラ整備がまだまだ発展段階で、交通環境も劣悪なジャカルタでは、車道は常に渋滞し、凄まじい数の車とバイクで溢れかえっている。交通マナーも最悪で、歩行者優先に慣れてしまっている日本人は注意が必要。横断歩道もないに等しい状況で、平然と車線や信号を無視する運転手が多い。

    ■対応策
    なるべく歩道橋を利用し、自分で運転することは避ける。また、車は止まっていても、その脇からバイクがすり抜けていくこともある。死角になっている部分は特に警戒が必要だ。

  • エイズ

    ■現在の状況
    ジャカルタには多くの風俗店があり、エイズに感染するリスクを背負ってでもお金を稼ぎたいと考える人が数多くいる。その上、性感染症に関する知識がなく、避妊具を使用せずに不特定多数の人と関係を持っている人も多いのだ。また、医療機関やタトゥーショップなどでは、衛生管理が行き渡っておらず、注射器がきちんと消毒されずに使いまわされるケースが多いのだ。

    ■対応策
    ・風俗店を利用しない。見ず知らずの人と関係を持たない。
    ・安易に医療機関を利用したりやタトゥーを入れることを避ける。

  • ジャカルタで犯罪が発生しやすい場所

  • コタ地区

    ジャカルタの中でも特に治安が悪い地域。自動車やバイクの交通マナーが著しく酷く、交通法規もないため、歩くだけでも注意したい。スリやひったくりなども多発するので、訪れる際には厳重な警戒が必要となる。
  • ブロック「M」(Burgos Street)

    ジャカルタのムラワイ通りある日本人歓楽街だ。和食のレストランやカラオケ、クリーニング屋なども軒を連ねる、日本を感じられる一方で、歓楽街としてスリやぼったくりなどの危険も数多く潜んでいる。夜遊びに興じるのも良いが、細心の注意を払わなければならない。

  • 海外旅行保険には入るべき?

    海外旅行保険には傷害治療費用や賠償責任など様々な補償がついているが、必要以上の補償や保険金が設定されているケースが多々ある。そこでHowTravel編集部では、どのような補償が実際に使われ、どのくらいの保険金が支払われたかを調査し、各社の海外旅行保険を比較し、保険選びのポイントをまとめた。

    特に、ツアーやホテルのネット予約時に勧められた保険や、空港のカウンターで保険に申込んでいる人は、割高な保険に加入している可能性が高い。以下の記事内では無料の海外旅行保険も紹介しているので、是非ご一読頂きたい。

    ➡ 海外旅行保険選びのポイント記事はこちら

    もしもジャカルタで犯罪あってしまったら

    注意を払いながら観光することでほとんどの犯罪からは逃れられるが、不幸にも犯罪にあってしまった場合は、被害を最小にとどめるためにも迅速な行動が必要だ。


    盗難の場合

    貴重品等を盗まれた場合は、ジャカルタを管轄する警察本部「ポルダ・メトロジャヤ(Polda Metro Jaya)」に届け出よう。街の至る所に交番はあるが、簡単にあしらわれてしまうこともあり、丁寧な対応は期待できない。したがって、警察本部にいくのが最善の策と言える。



    Polda Metro Jaya
    ■住所:Jl. Jenderal Sudirman Kav. 55, Senayan, Kby. Baru, Jakarta Selatan, Daerah Khusus Ibukota Jakarta 12190
    ■電話番号:+62 21 5234000



    パスポートが盗まれた場合

    まずは警察に出向いて盗難を報告し、パスポートが盗まれたという証明書(ポリスレポート)を発行してもらおう。その証明書を持って最寄りの日本大使館に行き、旅券の失効手続きに入る。また、手続きをスムーズに行うためにも、予めパスポートの番号を控えておくと良いだろう。



    在インドネシア日本国大使館(Embassy of Japan in Indonesia)
    ■住所:Jalan MH Thamrin No.24, Menteng, Kota Jakarta Pusat, Daerah Khusus Ibukota Jakarta 10350
    ■電話番号:+62 21 31924308(08:30-12:00/13:30-15:00 ※休日・祝日は閉館)

    暴行の場合

    警察に行き、暴行を受けた旨と検査を受けたい意志を伝えよう。また、ジャカルタなら下記の病院に行くのがお勧めだ。日本人向けの医療機関で日本語が堪能な医師が数多く在籍している。また、24時間対応・年中無休営業なのも心強い。


    Takenoko Hospital
    ■住所:Apartment SahidSudirman Residence Lobby L03&L05
    Jl. JendralSudirman No.86, Jakarta 10220
    ■電話番号:+62 21 57853958

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