日本と海を挟んでお隣の国である韓国。日本の北海道と四国を合わせたほどの面積の中に、約5000万人が暮らしている。ソウルはその約1/4の人口をかかえる大都市だ。
発展していて、人が多い地域ではどこであっても犯罪に巻き込まれる可能性が高いので、十分な注意と対策をしていこう。
韓国の犯罪データ
世界平和指数ランキングは42位(162ヵ国中)
殺人発生率は0.84人/10万人当たり
(出展は経済平和研究所及びUNODC)
ソウルの犯罪事例
現在のところ、日本人だけを狙ったような犯罪や、特殊なやり口による事件の被害は確認されていないが、駅、ホテル、レストラン、観光地、空港などで、バッグの置き引き、バッグ内の財布やパスポートのスリなどの報告が多数寄せられている。
麻薬や殺人、強姦などの凶悪犯罪に巻き込まれることは少ないものの、ぼったくりなど細かいところに気をつけないと防げないものもあるので、注意しよう。
高価なものを持ち歩かない、ガイドブックを見ながら歩かない、知らない人に対応しない、荷物を置いたまま離れないといった基本的な対応策に加え、ソウルで多発する犯罪手口とその対応策を特集する。
スリ
ソウルで観光客が被害にあう犯罪で最も多いのがスリだ。個人で行うのではなく、複数人で行うことが多いため、話しかけられた人ばかりに集中していると後ろから取られていたなんてことがある。屋台街やショピングモールなど、お金を使う機会がある時は十分注意しよう。
■手口例
・混雑した電車内で数人に囲まれ、身動きが取れない状況で、バッグやポケットから貴重品を盗む。
・一人が話しかけて気を引いているうちに、仲間が後ろから貴重品を盗む。
・ナイトクラブで携帯の機種を聞かれ、見せたところを奪われ走って逃げられる。
・「電池が残り少ししかないから携帯貸してくれない?」と言い、貸したところで逃げられる。
・レストランで食事している間に席に置いてあったバックを置き引きされた。
■対応策
・荷物からは必ず目を離さず、バッグやリュックは前に持つようにする
・誰かに話しかけられた場合は身の回りのものに気を付ける。できるだけ怪しい人は無視するのが良い。
・混雑している車両や時間帯を避ける
・荷物を分ける
・外側のポケットに荷物を入れない
・知らない人にはなしかけられても携帯を渡さない。
詐欺
スリの次に多いのが詐欺だ。その手口は多種多様でとても巧妙。特に多いのが違法
タクシーだ。またお酒を飲んで判断力が低下している際に騙し取ってやろうとすることも多々あるので浮かれすぎないことが大切。
■手口例
・日本語ができる韓国人もしくは日本人と親しくなり、高級クラブで飲酒したところ、法外な代金を請求された。
・日本語ができる韓国人もしくは日本人が親切を装ってガイド。後から高額のガイド料を要求される。
・ホテルなどで同じ旅行者を装った日本人に「盗難にあった」などの理由をつけられお金を騙し取られる。
・換金所でわたした日本円の額より換金された韓国の通貨の金額の方が安くなっていて、換金所のひとに盗まれる。
・韓流ブームに便乗して、違法でコピーされた商品を売りつけられる。
■対応策
・バッグやリュックは必ず道路とは反対側に持つようにする。
・服の下に隠せるタイプのカバンを持ち歩く。
・行ったことのない場所を夜間に出歩くのは極力避ける。
・酒の席でも、羽目を外しすぎずにする。
・換金したその場で確認する。
・商標登録の確認。
ソウルで犯罪が発生しやすい場所
仁川国際空港
ソウルに訪れる多くの観光客が利用する巨大な空の玄関。空港内ではスリや置き引きに注意していればいいので比較的安全だが、空港を出ると多くの違法
タクシーが止まっている。
明らかに見た目で違法とわかるタクシーは少ないが、黒塗りのタクシーは避けるべきだ。違法タクシーにひっかかると通常タクシーの5倍から30倍程度の料金を請求される。犯罪に巻き込まれないためにも、注意が必要だ。
また、偽警察官も出没しており、主に外国人旅行者をターゲットに、「麻薬捜査のため持ち物を見せてください」などと言い、バッグや財布をチェックするふりをして現金など貴重品を奪う。
不審に思ったら、その場から逃げる、周りの人に助けを求める、身分証の提示を求めるなどしよう。
その他、旅行者に道を教えるふりをしてスリをしたり、わざと服にコーヒーなどをかけて拭う間にスリを行ったりする輩もいるので、見知らぬ人間に話しかけられたら必ず警戒するようにしたい。
デモ
ソウル広場などの大きな広場や公園ではデモが多発する。犯罪ではないが、半日デモも行われることが多いので、トラブルに巻き込まれないように面白半分で参加しない、近くから離れるなど、基本的な対応は怠らないようにしよう。
ホテルを選ぶ際に避けた方が良い地区
世界有数の観光地であるソウルだが、強盗などが多く出没する危険地域もあるため注意が必要だ。特に、夜間に出歩くことが避けられないホテル周辺については事前に調べ尽くしておきたい。
以下の記事内で、ソウルでホテル選びをする際に避けるべき危険地域と、観光の拠点に最適な地区をご紹介している。ホテル探しが終わっている人でも危険地域を把握するのに役立つ内容となっている。ソウルの危険地域を把握して安全に旅行を楽しもう。
➡ 【ソウルのホテル】避けるべき危険地域の解説記事はこちら
海外旅行保険には入るべき?
海外旅行保険には傷害治療費用や賠償責任など様々な補償がついているが、必要以上の補償や保険金が設定されているケースが多々ある。そこでHowTravel編集部では、どのような補償が実際に使われ、どのくらいの保険金が支払われたかを調査し、各社の海外旅行保険を比較し、保険選びのポイントをまとめた。
特に、ツアーやホテルのネット予約時に勧められた保険や、空港のカウンターで保険に申込んでいる人は、割高な保険に加入している可能性が高い。以下の記事内では無料の海外旅行保険も紹介しているので、是非ご一読頂きたい。
➡ 海外旅行保険選びのポイント記事はこちら
もしもソウルで犯罪にあってしまったら
注意を払いながら観光することでほとんどの犯罪からは逃れられるが、不幸にも犯罪にあってしまった場合は、被害を最小にとどめるためにも迅速に行動が必要だ。
盗難の場合
警察署で事情を説明し、盗難証明書を書いてもらおう。盗難証明書はパスポートの再発行手続きや、保険会社やカード会社の保証手続きに必須な書類だ。盗難証明書が手に入ったら、保険会社やカード会社に連絡を。
Seoul Metropolitan Police Agency
■住所:31、Sajik-ro 8-gil、Jongno-gu, Seoul、大韓民国
■電話番号:+82 2-720-4400
また、パスポートが盗まれた場合は、日本大使館に行く必要がある。
在大韓民国日本国大使館
■住所:18-11 Junghak-dong、Jongno-gu, Seoul、大韓民国
■電話番号:+82 2-2170-5200
編集部一押しの観光プラン
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(Photo byhyolee2, Steven Depolo, frankieleon, sixbyfourfiveyisris)