10月3日、ノーベル医学生理学賞の受賞者が発表され、日本人の大隅良典氏が受賞した。日本はこれでノーベル賞受賞者が25人となった。一方お隣韓国は金大中元大統領がノーベル平和賞を受賞したのみで、受賞者数は1人となっている。お互いに競争心を燃やす日韓だが、ノーベル賞に関しては明らかに日本に軍配が上がる。今回の受賞について韓国ではどのように報道され、受け止められているのか現地在住ライターがリポートする。

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韓国での大隅教授への反応は、称賛の嵐

(現地在住ライター キム・ヒョンジ

今年も韓国人が嘆き悲しみ、日本を羨む時期が来た。韓国内のマスメディアも、流石に3年連続の受賞は無いだろうと思っていたはずだ。そこへ、大隅教授のノーベル賞の受賞が発表された。このニュースは、当日の夜のニュース番組でいち早く報道された。翌朝の新聞でも、このニュースが紙面を飾っていた。そして、このニュースは各新聞社が社説を書くまで注目されているのだ。

韓国メディアの反応は、大隅教授を称賛する報道に満ちている。大隅教授の記者会見の言葉を引用し、政府や研究環境、大学の組織に至るまで批判されているのだ。さすがに、日本が3年連続ノーベル賞の受賞者を輩出するとなると、例年に増して自虐的になっているようにもとれる。

そして、韓国内のネットでの反応を見てみると、大隅教授を称賛する書き込みであふれていた。「かっこいい!自分の研究について、膨らませずに限界を話すなんて素晴らしい。韓国人なら、とことん膨らます」、「日本を認める事は認める。習う事は習う」、「一回の人生、大隅教授みたいに生きてみたい」などだ。

記者会見で、賞金の使い道を尋ねられた大隅教授の「この年になって豪邸に住みたいわけでも、外車に乗りたいわけでも無い」との発言や、賞金を後続の研究者の為に使うと言った事へも称賛であふれている。「今までに韓国にノーベル賞が無いわけが良く分かる」、「見た目は(日本人と韓国人)似てるのに、考え方と行動が違う」、「大隅教授にノーベル人間賞も贈呈するべきだ」、「韓国の大学教授なら、カンナムにマンションを買うって言う」、「先進国の教授は、意識自体が違うね」等々称賛の言葉であふれている。