新たに民進党の代表に就任した蓮舫議員は、台湾人の父を持つ日台のハーフだ。台湾と日本の二重国籍問題が連日報道をにぎわせているが、台湾では蓮舫議員について報道されているのか、台湾にルーツを持つことは認識されているのか。また、どのように捉えられているのか、台湾現地在住ライターがリポートする。

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蓮舫議員の台湾での知名度は高い

(現地在住ライター 山田純

筆者の夫は台湾人だ。そのため息子は日台ハーフで、今のところ二重国籍(22歳に達するまでにどちらかの国籍を選択せねばならない)である。民進党の党首選から蓮舫議員のことが何かと取り沙汰され、日本人として、また日台ハーフの母として、筆者も少なからず注目してきた。

民進党の党首選の期間、台湾でも日本と同じように蓮舫議員のことが様々なメディアで報道されていたが、実際、台湾の人々は蓮舫議員についてどのように認識し、感じているのだろうか。

筆者の周りの台湾人に聞いてみたところ、台湾では菅内閣入閣後から注目され始めたそうで、ほとんどの者が蓮舫議員を知っており、「野党である民進党の党首になったこと」、「台湾国籍を放棄し、既に日本人となっていること」、更には「台湾の台南出身であること」さえ知っている者もいた。そして中には「小池百合子東京都知事に次ぐ非常に影響力のある女性リーダー」、「いずれ日本の総理大臣になるのではないか」という意見も多くあり、台湾の人々の関心の深さが覗えた。

一方、二重国籍問題で台湾の人々が蓮舫議員に対して「冷酷」なイメージを持っていることも垣間見えた。「国籍を放棄しようとも心まで捨てる必要はない。台湾に対して友好的態度を示してほしい」と考える台湾人は少なくなさそうだ。

筆者の息子が国籍を選択する頃、日台はどうのような変化を遂げているのだろうか。「影響力のある」蓮舫議員から今後も目が離せない。