2006年結成の日本のロックバンド「ONE OK ROCK」(ワンオクロック、通称ワンオク)は、2012年頃から海外公演をはじめ、今年からはアメリカの大手レーベルであるFueled By Ramenと契約して本格的な海外展開をしている。

特に、ヴォーカルのTAKAの英語力と歌唱力については評価が高く、2011年には、あの世界的バンドあるSimple Planの曲にフィーチャリングアーティストとしても出演している。ONE OK ROCKのYouTube動画をみても、海外からの賞賛のコメントで溢れており、日本に留まらない人気であることは間違いない。

一方で、YouTube動画は一部の熱狂的なファンがつけば再生数が伸び続けるという特性もあり、どの程度広く認知されているのかは未知数だ。海外在住ライターが、ONE OK ROCKについての現地での知名度、評判をリポートする。

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目次

代表曲の一つである「The Beginning」


YouTubeで7500万再生超え(11月25日時点)
※映画るろうに剣心の主題歌

【アメリカ】世界に通用するパフォーマンス 今後ブレイクの可能性も

(現地在住ライター 長谷川サツキ

ONE OK ROCKのプロモーションビデオを見ていると、彼らがなぜ海外でも受け入れられているのかがよくわかる。ネイティブ並みの英語もさることながら、彼らのパフォーマンスはアメリカのトップアーティストにも引けを取らない。良い意味で日本人っぽさを感じないバンドなのだ。

実力派アーティストがひしめくアメリカでは、見定める国民の評価もシビアだ。どんなに歌が上手くても、ランキング上位に名を連ねるような有名アーティストはほんの一握り。世界進出を目指して過去にアメリカでデビューした宇多田ヒカルや赤西仁といった日本人アーティストも、アメリカの厚い壁に阻まれ残念ながらほぼ無名のままだ。

しかし初めから世界を見据えて活動を行っていたONE OK ROCKは勢力的にアメリカンツアーをこなしており、じわじわとファンを増やしていっているようだ。現時点ではまだアメリカで成功したバンドとは言い難いが、ONE OK ROCKを知るアメリカ人の反応は非常に良く、今後ブレイクする可能性は十分にあると思う。ぜひともここアメリカで成功してほしい。

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【ドイツ】知ったきっかけはドイツ人の友人から

(現地在住ライター KANAKO K

筆者がONE OK ROCKを初めて知ったのは、20代前半ドイツ人の友人がファンだった事がきっかけだ。

その友人は比較的様々なジャンルの曲を聴くし、自身でもピアノを弾いたり趣味の範囲で作曲をするほど音楽に触れている。ONE OK ROCKに関しては熱狂的というほどでもないらしいが、2013年の夏に初めて、「日本人アーティストでこのグループ知ってるかい?」とミュージックビデオを見せられ、ドイツで人気のあるバンドの一つだと教えられたことを記憶している。友人曰く、ボーカルの歌唱力や音楽スタイルに共感する人が多いのだとか。

それから筆者もいくつかのONE OK ROCKの曲を聴くようになり、彼らの人気に共感できるようになった。ONE OK ROCKのワールドツアーでは、何度かベルリンで開催されたこともあり、稀に街中でONE OK ROCKのTシャツを着たドイツ人を見かけることもある。

以前、電車で隣り合わせたファンらしき女の子には思わず「そのTシャツONE OK ROCKよね?」と声を掛けたら、「そうよ、好きなの!それで日本語もちょっと勉強したわ。」と嬉しそうに語っていた。

【イギリス】ロックファンの間では高い注目度

(現地在住ライター バックリー佳菜子

イギリスにおけるロック・ヘビメタ音楽フェスの中で一番人気のフェスはDownload Festivalと呼ばれ、今年6月にイングランド中西部レスター州のDonington parkで行われた。このDownload Festivalに今年ONE OK ROCKが出演し、イギリスでもロックファンの間で注目が高まっている。

ONE OK ROCKはアメリカのレーベルと契約していることもあり、海外イベントのほとんどがアメリカで行われている関係で、イギリスではまだまだ局地的な人気ではあるものの、ロックファンの間で一番大きなフェスに参加したことで、知名度は高くなりつつある。今後イギリスでももっとGIG(小規模なライブハウスでの演奏)をして欲しいという声が高まってきているようである。