何年も前に韓国に行ったという方であれば、韓国は日本に比べて随分と物価が安い国で、食べ物、エステ、買い物、何をしても安く済むというイメージを持っている方も多いのではないだろうか。極端な高インフレ国ではないももの、2000年から2016年までの間で50%近くも物価が上昇しており、旅行者の中からも、かつてほどの割安感がなくなったという声も聞かれる。現在の韓国の物価はどうなっているのだろうか。韓国現地在住日本人ライターが、韓国で生活する上での物価情報をリポートする。主には韓国に住む人向けの情報だが、旅行者も参考にして欲しい。

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韓国釜山で大人2人暮らしの生活費

(現地在住ライター キム ハナ

  

項目 支出額 コメント
家賃 15,000円 家賃は日本より安いか、そもそもない場合が多いが、そのかわり保証金が高額。
食費 30,000円 大人2人分、自炊メイン。外食は安いので週1回程度。
光熱費 5,000円 最安値のとき。夏や冬になると10,000円程度かかることもある。
交通費 5,000円 軽自動車で毎日10分の距離を通勤。
その他 70.000円 生命保険、携帯、インターネット、カード支払いの引き落とし等。
合計 125,000円


基本的には日本とそう生活費は大きく変わらないと言っていいと思う。食材は少し高いと感じることが多いが、昔ながらの市場なども充実しており、そこで安く大量に購入できるため、市場とスーパーをうまく使い分けをすれば食費も日本の平均並み程度の出費で抑えられる。外食は日本よりも安く、500-600円程度でそれなりの韓国料理の定食が食べられる。飲みに行っても、一人あたり約1000円程度なので、家計には大助かりだ。

日本と比べたときに目立つ相違点と言えば、家賃があげられる。これは韓国独特とも言える「チョンセ」という一種の保証金制度により成り立っており、まとまった保証金を契約期間中に大家に預ける代わりに、月々の家賃はなしか、安くで済むというもので、契約期間を終えて別のところに引っ越す場合は全額返金される。

家賃が安くていいように思われるかもしれないが、このチョンセは最低でも200万以上必要だ。一般的なマンションとなると最低で1000万円台、最近では2000万円台のところも多い。そのため、特に新婚の夫婦が初めからそのような大金を持っていることは稀であるため、結局チョンセのために銀行でローンを組む人も多い。まとまったチョンセがない人のために20万円前後の保証金で貸し出している物件もあるが、結局そのようなところは月々の家賃が高くつくため、多くの人がローンを選択するようだ。