日本は世界有数の安全な国だ。海外では日本と比べ、強盗や詐欺、性犯罪や殺人等、様々な犯罪の発生件数が多く、巻き込まれる可能性が高い。海外で生活する日本人が体験した、危険な出来事をお伝えするシリーズ第三弾はブラジル在住者のリポート。

第一弾:アフリカは治安が悪い?危険?内戦も経験した現地在住者の体験談
第二弾:フランス・パリで車を盗まれた!スリ・強盗の実体験談と旅行者へのアドバイス

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安全な場所はない

(現地在住ライター 増成かおり

ブラジルに来て1年ほど経ったある日、外出先から戻るとドアの鍵が壊されていた。空き巣だった。ひどく荒らされた部屋を見て、もし犯人と鉢合わせしたら殺されることに気づいて部屋を飛び出した。犯人にとって、私の命は部屋にあったいくらかの現金や貴重品より軽いのだ。ドキドキした。

私は当時マンションに住んでいた。その晩緊急の住民会議が開かれ、住民の一人がそっとピストルを見せてくれた。護身のため持ち歩いているという。ブラジルでは合法非合法問わず、銃を所持している人が多くいる。私がそれを間近で見たのは初めてだった。この空き巣事件で受けたショックは今も引きずっている。

空き巣、詐欺、強盗と、私はこの国で犯罪被害を何度か経験した。現金や所持品を失っただけでなく、人を信じる気持ちや世の中に対する安心感を傷つけられた。しかし、警察に付き添ってくれたり心配してくれたりと、何人もの人に助けてもらったのも事実だ。

それでも言いたい。ブラジルに安全な場所はない。あるのは、少し危険、中程度に危険、とても危険な場所の3つだけだ。ブラジルに来たら、自分は大丈夫と思わないで欲しい。

ブラジルの治安データ

(HowTravel編集部)

2016年の夏季五輪の会場にブラジルのリオデジャネイロが選ばれたため、ブラジルのニュースを耳にする機会は増えた。政治の腐敗やジカ熱の流行といったネガティブな情報の中でも、特に注目されたのがブラジルの治安の悪さだ。

国連の統計によると、ブラジルの10万人あたりの殺人事件発生件数は日本の90倍となっている。また、外務省の情報によると、2014年の犯罪発生率は前年比16%増で、特に強盗に関しては1.5倍に増加している。ブラジルにおける犯罪の特徴は、犯罪に銃が用いられることだ。銃などの凶器を用いた犯罪の発生率は、日本では銃社会のイメージのあるアメリカのおよそ10倍であり、犯罪に巻き込まれて命を落とすケースも後を絶たない。

ブラジルに出張する際や旅行する際はしっかりと調査・準備して安全を確保して欲しい。なお、外務省は被害にあわないための対策として、単独行動を避けることや、カメラ・スマートフォンを人前で使わないことなどをあげており、万が一犯罪に巻き込まれた場合は犯人が銃を所持している場合があるため抵抗しないことを推奨している。日本人旅行者が多い欧米やアジアの国々とは違った対策が求められている。