ウォシュレットをはじめ、日本のトレイは世界で最も先進的と言われる。日本のトイレに慣れた日本人にとって、旅行時の海外トイレ事情は気になる。国によっては紙をトイレに流してはいけないどころか、桶に汲んだ水でお尻を洗う国もあるほどだ。海外のトイレ事情について、韓国、フィリピン、フランスの海外在住ライターがリポートする。

※この記事には各国のトイレの写真が出てきます。食事中に読むことは避けることをお勧めします

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目次

【韓国】国のトイレは後進国レベル

(現地在住ライター キム・ヒョンジ韓国のトイレ

韓国旅行で、日本人が驚く事の一つが韓国のトイレだ。トイレットペーパーを、便器に流すと詰まってしまうと言う理由で、流してはいけないからだ。空港や地下鉄のトイレでは、最近ようやく改善されたが、それ以外の建物では、基本的に流してはいけないのだ。各個室にゴミ箱が置かれていて、そこに使用済みのトイレットペーパーを捨てる。

これは、衛生管理が重要な病院も例外では無い。小さな病院では無く大学病院でだ。そして、観光客があまり行かないような、飲み屋等の飲食店のトイレは、ある意味で衝撃を受ける。「ここってソウル?」と疑いたくなるほどのトイレだ。驚く事にソウル市内でも、未だに下水道が完備されていない地域が多いのだ。水洗と言っても簡易水洗なので、定期的に糞尿の回収に来てもらう必要がある。

このトイレ事情は、先進国のバロメーターでも有るので、韓国が真の先進国になれるように、一日も早く改善をして欲しいものだ。

【フィリピン】どうやって使うの?フィリピンにおける正しいトイレの使い方

(現地在住ライター Ken Saitoフィリピンのトイレ(SuSanA Secretariat)

フィリピンで一般的なのが、便座のない便器を使うトイレである。これは最も一般的とも言えるフィリピン式のトイレだが、初めて見る人にとってはどうやって使うのか悩むところだ。トイレということもあり、いざという時に聞こうにも聞くことができないので、困ってしまう。

人それぞれだが、便器の上に乗って中腰になる人や腰を浮かせて用をたす人など、日本のようにトイレに座ってゆっくり考え事などはできない。また基本的にトイレにはトイレットペーパーを流すことはできず、備え付けのゴミ箱の中に捨てなくてはいけない。うっかり流してしまうと、配管が詰まって大変なことになるので気をつけなければならない。また用を済ませた後は、日本のようにレバーをひねれば水が流れるようなこともなく、汲み置きしてあるバケツの水を柄杓のようなものですくい、便器の中に流す必要があるなど、トイレを使う際も日本とは大きな違いがたくさんある。

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【フランス】急に電気が消えることも。落ち着いてスイッチを探そう

(現地在住ライター 竹内真里フランスのトイレ(Pack-Shot / Shutterstock.com)

最近ではテロなどの影響があるものの、世界一の観光客数を誇るパリ。それだけ訪れる人が多いならさぞかしトイレも整っているかというとそうではない。

日本ではスーパーや地下鉄の各駅などに必ずトイレがあるが、こちらにはない(大型規模のスーパーにはある)。公衆トイレも普及してきてはいるが、主にホームレスの洗面所代わりになっているところもある。デパートでも各階などにはなく、よくわかりづらい遠い場所にあったりする。ガイドブックにも書いてあるが、街中でトイレに行きたくなったらカフェに行くのがてっとり早い。

トイレがある場所がわかっても安心するのはまだ早い。有料のところはそうでもないが、汚い。紙がない。故障中が多い。なぜか便座がない。水が流れない。一番びっくりするのは急に電気が消え真っ暗になる。これはセンサー式で体の動きを察知すればすぐにつくものと、一定時間経過すると自動的に消えてしまうタイプとある。この場合はスイッチをもう一度押してつけなければならない。筆者は何度かこの自動的に消えるタイプのトイレを経験しているが、いきなり完全に真っ暗闇になり何も見えなくなるのでパニックになった。幸いスマートフォンの明かりを頼りにスイッチを探した。さて、ようやく用が済んだところで今度はドアが開かない。錠の故障だ。筆者はパリに来て1年の間に2度閉じ込められている。他の利用客が来るのを待ち、状況を説明し、実際に助けてもらえるまでの時間がとても長く感じた。

トイレは毎日利用するところ。特にパリ・フランス旅行が初めてという方に、こんなこともあるのだなと知っておいていただきたい。万が一上記のようなことが起こっても慌てふためかずに済むだろう。