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イギリスは紳士淑女の国だと思われているが実は違う

(現地在住ライター 竹内奈緒美

多くの日本人がイギリスに抱くイメージはいくつかある。アフタヌーンティー、レディーファースト、ロイヤルファミリー、ガーデニング等々。元々筆者はイギリスに対する特別な感情やイメージを持っていなかったのだが、こういったイメージのうちのひとつについて、経験上はっきりと否定できることがある。それは「イギリスが紳士淑女の国ではない」ということだ。なぜ私がそう断言できるのか、いくつか例を挙げ、その対処法とともに説明していく。

①車の運転が粗い

公共交通機関が発達した大都市でない限り、買い物や子供の送迎、出勤や休暇など、イギリスの日常生活に車は欠かせない。イギリスは日本と同じ左側通行で、交通法規も日本のそれとさして変わらないが、ドライバーのタイプは相当違うようだ。車線が4・5本あるモーターウェイ(イギリスの高速道路)などで車線変更を行う場合は、1本1本、周囲の安全を確認しながら行うのが通常だが、イギリスのドライバーは2・3本一気に車線変更することも珍しくない。またボディのあちこちに修理の跡が伺える車も多く走っており、ドライバーの運転技能にいささか不安を感じる。

・対処法: 傷や修理跡が目立つ車両の側は走らない。突然の車線変更に備えて、「開けすぎず狭めすぎず」の車間距離を保つ。

②人の見ていないところでは何でもする

タバコやゴミのポイ捨て現場は何度も見かけたことがあるので、厳密には「自分の知り合いが見ていないところではなんでもやる」ということになる。端的に言えば外面が良いのだが、それは良くないことと知っているから陰でやる、というよりも、「人が見ていないところでまでちゃんとする必要はない」という、日本人とは根本から違う思想に基づいているようだ。

・対処法: メンタリティの違いを受け入れ、裏方作業などは一任せず、時々チェックを入れて「見ているぞ」アピールをして、サボるのを回避する。

③頼まれても自分にとって重要でなければ放置する

会社や学校などにおいて、イギリス人に何か用事を頼むと快く引き受けてくれるのだが、予定の期日を過ぎてもその用事が完了していないことがよくある。これは期日を忘れたわけではなく、自分にとって優先順位が低かったため、後回しにされた可能性が高い。期日が過ぎていることについてこちらからクレームを入れると「でも、あなたは急かさなかったでしょ?」と返されて終わりになる。

・対処法: スケジュールを少し長めに設定する。頼んだ相手の名前を控えておき、数日おきに進捗状況をメールや電話でチェックする。芳しい返事がない場合は、面倒でも出向いて対面で確認をする。あまりに対応が悪い場合は、証拠とともに書面にてクレームを入れる。

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「紳士淑女の国」は単なる幻影である


簡単に幾つか列挙したが、これがリアルなイギリス人の姿であり、それもほんの一部の特徴にすぎない。知り合いに聞いても同じような経験をしていることから、上記の性質は多くのイギリス人に共通だと考えられる。しかし、そもそもイギリスが「紳士淑女の国だ」と自己紹介したわけではないため、日本人が勝手に抱いた先入観で勘違いしているに過ぎない。過大な期待は落胆のもと。「紳士淑女の国」は単なる幻影である、と理解することから、イギリス人に対する本当の理解が始まるのではないだろうか。