BRICsの末っ子と言われるインドは、世界で最も経済的にこれからの伸びしろが大きいと言われている国であり、何より英語が通じるため、数多くの日本企業が積極的に進出を図っている。日本からインドへの転勤者も増える一方であり、場合によってはそのまま移住となる人も多いだろう。また、古くからバックパッカーの聖地としても有名であり、世界を周ったバックパッカーが最後に定住する場所とも言われる。だが実際にインドに移住するとなると、言語、ビザ、仕事、文化、家族・子供、お金まで、考えることは盛りだくさんだ。そんなハードルを乗り越えてインドに移住した現地在住日本人に、移住を決めた理由と、移住してみて実際どうだったかを聞いてみた。

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迷った時は「面白い」人生を選びたい

(現地在住ライター アジュナン ナオミ

インド人の旦那さんと結婚してからの10年は彼の希望で日本で生活していたこともあり、インドではもう暮らさないんじゃないかと思っていた矢先に彼のもとに「インドで働かないか」という誘いが来た。当時住宅営業をしていて担当物件も建築中で「えっ」と頭が真っ白に。

10年で日本人らしくなった彼に本音を聞けば「インドで働いてみたい」という。彼と結婚した時のことを思い出す。「どうせなら面白い人生がいい」そう思って結婚したのだから、この波に乗らないわけがない。既にインドへは6-7回渡航暦もあり、子供たちも里帰りで訪れるインドが好きだったので海外に移住するハードルは比較的低かったような気がする。とは言え、海外現地ローカル生活になるわけだし単身でもないため今回の移住に関しては「子供」のことだけ気にかけて準備を進めた。

10年前ならいざ知らず現在のインドでは大抵の物は手に入るし、食事もなんとかなると想像できた(実際には田舎では食事に苦労した)。子供たちは英語が全くわからないにも関わらず現地の私立校へ編入することになっていたので1-2年間は彼らのストレスによる心身の変化に注目していようと心掛けている。日本のテレビ番組を録画し、アニメのDVDやゲームなど気持ちをリフレッシュ出来るものは出来る限り持ってきた。荷物としては洋服などよりおもちゃの方がよっぽど多かった。

インドでの生活が始まっても「日本と同じ環境」に置くことで子供たちの生活はスムーズに始まってくれた。学校生活に関して言えば小学2年生の長男は授業が苦痛で1週間泣き通しからのスタート。予想はしていても子供の苦痛が伝わってくるので1ヶ月は苦しかった。1年半経って、学校も変わったけれど今ではインドの国家(ヒンディー語)も歌えるし、友達や先生とのコミュニケーションも取れるようになった。子供たちの頑張りに比べたら私は苦労などしていない(笑)。

移住にはインドでの仕事を見つける必要がある

(HowTravel編集部)

移住するといっても、よっぽど大金を持っていない限りは現地で職を探す必要がある。ただ、いきなり現地企業に直接応募するというのはなかなかにハードルが高いと思う人も多いだろう。実際、インドでの就労ビザを持っていないと門前払いされてしまうということも多い。

そこでお勧めなのが、日本人の海外転職を支援している転職エージェントを利用することだ。案件は大きく2種類あり、一つは日系企業の現地スタッフ募集案件で、もう一つは現地企業の案件だ。どちらにしても日本人を対象に募集している案件なので、英語要件がやや低かったり、ビザ取得のサポートをしてくれたりと、個人で現地企業求人に応募するよりも遥かにハードルが低い。

案件は水物なので、とりあえず登録をしておいて、面白そうな案件があれば話を聞いてみるでも良いだろう。インドでの就職に少しでも興味があるのであれば、とにかくアクションを起こそう。

■お勧めのインド就職案件に強い転職エージェント
①JAC
JACはイギリス発の日本人転職支援企業で、世界9カ国にオフィスを持つ。インド単独でみた場合の案件数は必ずしも多くはないが、直接企業を訪問したコンサルタントが相談に乗ってくれるのがありがたい。海外転職であればまずお勧めしたい転職エージェントだ。日本の転職業界で3位の売上を持ち、実績も十分。

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②リクルートエージェント
リクルートエージェントは言わずと知れた業界No.1の転職支援企業であるリクルートの運営する転職エージェントサイトで、エージェントが自分に合った案件を紹介から面接までサポートしてくれる。日系企業の現地スタッフ案件が多い傾向にはあるが、海外案件も豊富だ。サイト上では公開されていない、非公開案件がほとんどなので、とりあえず登録をして案件をみてみることをお勧めする。

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