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スーツケースの荷物の詰め方

スーツケースが手に入ったら、次は荷造りだ。実はスーツケースの構造上、正しい(望ましい)荷物の詰め方というのは決まっている。詰め方次第で、スーツケースの利便性や耐久性が変わってくるし、スーツケースの寿命にも影響するので理解して、常識としておこう。

ちなみに、スーツケースに入れて良いものと悪いものに関しては別の記事で詳しく扱っている。
➡ スーツケースの荷物規制の解説はこちら

スーツケースの蓋側と底側とは

スーツケースの詰め方においてまず重要なのは、「蓋側」と「底側」という概念を正しく理解することだ。といっても簡単で、ハンドルがある方が「底側」ハンドルのない方が「蓋側」だ。スーツケースを横に倒すときは基本的には底側を下にして倒し、蓋を持ち上げる形で開閉するようにしよう。

スーツケースメーカーもそのように利用されることを意識しており、蓋側の方には仕切り板などを設置して、荷物が溢れ出さないような設計にしている。底側を持ち上げてしまうと荷物がバラバラと落ちてきてしまうので注意が必要だ。

スーツケースの蓋側と底側とう概念について

詰め方の基本

「蓋側」と「底側」そして、「上部」と「下部」の四象限に分けて荷造りを進めよう。それぞれの場所で、大凡詰めるべきものが決まっている。図①-図④まで詳しく解説していく。
スーツケースの重さごとの詰め方表

①蓋側×上部には最も軽いものを詰める

蓋側の上部はスーツケースの中で最も不安定な場所だ。重力によって常に下方に力がかかっているし、スーツケースを傾けて転がす時も底側に向かって荷物が寄っていく。そのため、ここに重いものを持ってきてしまうと、スーツケース全体のバランスが崩れてしまうので注意しよう。蓋側上部には以下の様なものを詰めよう。

・Tシャツ
・Yシャツ
・下着類
※底側に下着類を入れていると、スーツケースを開けた時に見られてしまうので注意

②底側×上部には2番目に軽いものを詰める

底側の上部は、蓋側×上部に比べると、ハンドルに近いこともあり安定している。ただし、荷物が下に寄っていくことは変わらないので、なるべく軽いものを固めておこう。以下のような品を詰めるべきである。

・セーター
・小物

③蓋側×下部には重い洋服などを詰める

蓋側の下部は、キャスターに近いので比較的安定している。但し、スーツケースを傾けて動かすときは、底側に向かって荷物が寄っていく。基本的には重いものを入れて問題ないが、あまりに重すぎるものや、固くて鋭利なものは詰めないようにしたい。入れるべき品は以下のようなものだ。

・ジーンズ
・スカート
・アウター
・ドライヤー
・折りたたみ傘

④底側×下部には最も重いものを詰める

底側の下部は、スーツケースの中で最も安定している場所だ。キャスターに近く、またスーツケースを傾けて移動するときもほとんど動かない。そのため、最も重い荷物を入れよう。また、最も他の荷物の重さがかかってくる場所でもあるので、柔らかく変形しやすいものは詰めないように注意が必要だ。例えば以下の品は、底側下部に入れるべきだ。

・本
・靴
・洗面用具

割れ物の詰め方

割れ物をスーツケースに詰める

旅先で、ワインやオリーブオイルなどの割れ物のお土産を購入した際は、スーツケースのどこに詰めれば良いのだろうか。

答えは、「底側の中央よりもやや下部」だ。下部だとキャスターに近いし、最も衝撃が強そうだと思われるかも知れないが、実は安定している底側下部が割れ物んは最も適している。上部においてしまうと、荷物の揺れ等で割れてしまうリスクが高まるのだ。

割れ物は柔らかい布等で包んでから底側の中央よりも下部に置き、その上で底側最下部にはタオルなどを緩衝材代わりに詰めておくと良いだろう。

詰め方のコツ

ここまででパッキングの基本的な部分は理解出来たら、次にコツを紹介していく。是非試してみてほしい。

お土産用の余白を作っておく

旅行先でお土産を買う予定のある人は、スーツケースの中にある程度余裕を持たせておくと良いだろう。機内持ち込み用バッグを持っていく方はそちらに余白を作っておいても問題はない。

圧縮袋を使う



100円均一ショップなどにも売っている圧縮袋を使えば、洋服の体積を減らせ、スーツケースの中に余裕を生むことが出来る。シワが気になる方は帰りのお土産が増えた時に使えば良いだろう。金額も安いので買っておきたい便利アイテムだ。ただし、100円均一のものは破れやすく、基本的には1回きりの利用となる。旅行は必然的に行きと帰りの2回圧縮袋を使うことになるので、100円均一のものは避けよう。

➡ おすすめの圧縮袋はこちら

洋服は丸めて収納

タオルや洋服は長細く丸めて開いたスペースを埋めるように詰める

洋服やタオル等、丸められるものは細長く丸めて、スーツケースの中に存在する余白に詰めると、空間を有効活用できる。特にスーツケースの四隅は意外と無駄なスペースに成りがちなので、服やタオルなどで有効活用すると良い。

液体はなるべく小分けに

液体をスーツケースに入れる際、可能であれば小さい容器に小分けにすると良い。容器が小さいと無駄なスペースが生まれにくく、空間を有効利用出来る。液体を小分けにできる旅行用ボトルも販売されているので必要に応じて購入しよう。

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他の荷物に詰める

マトリョーシカ人形の如く、他の荷物の中に荷物を詰めてみよう。例えば、靴の中に靴下を入れる、などである。スペースを全部使いきったと思っても、詰め込んだ荷物が新たなスペースを生んでいることがあるので諦めないことだ。

荷物が入らなかったら揺すってみる

スーツケースに荷物が入りきらなかったら、入る分だけ詰めてから蓋を閉めてスーツケースを起こし、揺すってみよう。そうすることで荷物が下に下がっていき、スーツケース内部にスペースが生まれることがある。お試しあれ。

それでも入りきらなかったら無茶をする

スーツケースに荷物がどうしても入らなかったら、とりあえず蓋をして、スーツケースの上に乗ってみよう。それだけでスーツケースが壊れることはまずないので、手で抑えるよりも有効な手段になることがある。周りの人にも協力してもらっても良いだろう。入りきらなかった時は、無理やり入れる!を実践してみると良いだろう。

機内に持ち込めるサイズのバッグを入れておく

お土産で荷物が多くなることがわかっているならば、機内に持ち込めるバッグを予め入れておこう。殆どの航空会社は、機内に一つまでであれば無料で荷物を持ち込める規定を持っているので、お土産を入れる用として活用できる。

➡ 機内持ち込み用荷物サイズの解説はこちら

スーツ/ワイシャツのシワにならない収納方法

ビジネスでスーツを持っていく際には、なるべくシワを作らずに持って行きたいところ。シワになりにくいたたみ方について、いくつかの動画を紹介する。他にもyoutube等の動画サイトでは、スーツの折りたたみ方の参考になる動画があるので、興味があれば覗いてみると良いだろう。

・スーツを傷めない収納方法

・シワがつきにくいスーツのたたみ方

・スーツ屋さんの折りたたみ方


全部詰め終わったら必ず重さを測ろう

全て詰め終わったら必ずスーツケースの重さを計ろう。ご存知の通り、各航空会社には預けられる荷物の重量に制限があり、超過する場合は超過料金を払わなければならない。一般的にエコノミークラスの場合は23kgあたりが目安となる。スーツケース自体が数kgあることから、簡単に超過してしまう。また、出発時は大丈夫でも、現地でお土産を購入した際に重量超過となる場合にも注意が必要だ。心配な場合には、スーツケース専用の重量計が安く売られているので持っていこう。

➡ 受託荷物のサイズ制限と超過料金の解説はこちら
➡ おすすめのスーツケース専用の重量計はこちら

【最終確認】スーツケースが壊れていないかチェックしよう

スーツケースが壊れていないか改めて確認しておこう。空港職員やホテルで手荒に扱われることが多いスーツケースは消耗品だ。特に壊れやすいのがカギの部分で、空港の荷物受け取りベルトコンベアに全開になったスーツケースが流れてくることもしばしば。絶対にカギ付きのスーツケースベルトをしておきたい。

➡ おすすめのスーツケースベルトはこちら

損傷が激しい場合は新しいスーツケースを急いで購入しよう。数あるスーツケースブランドを以下で徹底分析しているので参考にして欲しい。

【32ブランドを徹底比較】スーツケースのおすすめ人気ランキング
スーツケースの人気ブランドのランキング!数あるスーツケースのブランドから、特にオススメ出来るブランドを厳選してランキング形式で紹介する。
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