空港で預けられる荷物の重量や大きさや個数は、各航空会社によって決められており、その基準を超えてしまうと、超過料金を支払う必要がある。超過料金は高額になってしまうことがあるので、事前に航空会社毎の制限を知っておこう。
そもそも手荷物は、航空会社に預ける荷物「受託手荷物」と、機内に自分で持ち込む「機内持ち込み手荷物」の2種類に分類されて扱われている。それぞれの種類によってサイズ規定が存在するので確認しておくこと。「機内持ち込み手荷物」に関しては、重量やサイズを超過しても直接は超過料金は発生しないが、受託手荷物扱いになるため、受託荷物の個数制限等に抵触することで関節的に超過料金が発生することがある。
それぞれの規定は、航空会社によって異なるし、LCC(ローコストキャリア)ではそもそも全て有料という場合が多いので注意したい。また、規定は事前に告知なく変更されることがある。荷物に関する知識をつけておき、出発前に航空会社の公式HPを見て理解できるようにしておきたい。今回は、JALをメインに紹介していく。
受託手荷物のルール
航空会社に預ける受託手荷物は、座席のグレードにも依って無料枠が変化する。例えば、JALの場合、以下の様な制限がされている。
無料で預けられる荷物規定
ファーストクラス及びビジネスクラス
個数:3個まで無料。
重さ:1個あたり32キログラムまで無料。
サイズ:縦+横+幅が203センチメートル以下(キャスターや把手等も含めた総寸法)
エコノミークラス及びプレミアム・エコノミークラス
個数:2個まで無料。
重さ:1個あたり23キログラムまで無料。
サイズ:縦+横+幅が203センチメートル以下(キャスターや把手等も含めた総寸法)
超過料金
無料で預けられる範囲を超えてしまった場合、超過料金を支払う必要がある。超過料金は、航空会社や飛ぶ路線によって異なる。各航空会社の公式サイトに詳細は載っているのでチェックしよう。代表例として、JALの場合を記載する。多少差はあるものの、各航空会社、大凡このような料金になっている。
日本・アジア・インド・オセアニア⇔ハワイ・北中南米・ヨーロッパ・中東・アフリカなど
個数超過(1個当たり):20,000円(200USD/200CAD)
重量超過(1個当たり) 23kg超~32kg以下:10,000円(100USD/100CAD)
32kg超~45kg以下:60,000円(600USD/600CAD)
サイズ超過
(1個当たり、3辺(縦x横x高さ)の和) 203cm超:20,000円(200USD/200CAD)日本⇔アジア・グアム・オセアニアなど
個数超過(1個当たり) 10,000円(100USD/100CAD)
重量超過(1個当たり) 23kg超~32kg以下:6,000円(60USD/60CAD)
32kg超~45kg以下:30,000円(300USD/300CAD)
サイズ超過
(1個当たり、3辺(縦x横x高さ)の和) 203cm超:10,000円(100USD/100CAD)日本国内(国際線約款適用時)
個数超過(1個当たり) 5,000円(50USD) (※)
重量超過(1個当たり) 23kg超~32kg以下:1,000円(10USD) (※)
32kg超~45kg以下:15,000円(150USD) (※)
サイズ超過
(1個当たり、3辺(縦x横x高さ)の和) 203cm超:5,000円(50USD) (※)
(JAL公式サイトから引用)
超過しないために気をつけたいこと
例えば日本-ハワイ間のフライトだった場合、少し重量を超えただけで数万円の超過料金が発生してしまうことが分かったかと思う。大きな額なので、なるべく避けるために以下のことに注意しよう。
①軽いスーツケースを選んでおく
実は、スーツケース自体の重量で数キログラム分の差がでる。安いからといってスーツケースを選んでしまうと、お土産を購入して膨らんだ重量が、規定に引っかかってしまう場合がある。特に容量の大きなスーツケースを選ぶ際は、意識して軽量スーツケースを選ぶと良いだろう。スーツケースのおすすめブランドは以下で紹介しているので購入の際の参考にしたい。
②総寸法に注意
各航空会社のサイズ規定は、全てスーツケースの総寸法を対象にしている。すなわち、把手やキャスターの出っ張りまで含めたサイズが対象ということだ。キャスターと把手の出っ張りだけで5センチメートル以上あることがあるので、注意したい。
③受託荷物と機内持ち込み荷物で上手く重量を分割しておく
どちらかに荷物が偏っている場合、機内持ち込み用の荷物にある程度荷物を分散させる(逆もしかり)ことが可能だ。機内持ち込み手荷物は厳格な重量計測をしないことが多いので、総量が少しオーバーしていても超過料金が発生しないことがある。
④洋服は重ね着をしていく
自分がどんなに重ね着をしていても、その重量は荷物の重さにはカウントされない。そのため、洋服類が大量にある場合(冬場や寒い地域に訪れる際など)は、荷物に入れずに着て行くと良い。着膨れして格好は悪いが、旅の恥はかきすてである。
⑤同行者と荷物を分ける
お土産など、同行者と荷物を一緒にしても問題ないものがあれば、シェアするというのも有りだ。
⑥最新の情報を取得しておく
これまで解説した状況は、航空会社によって異なる。また、事前に告知なしで変更される場合があるので、必ず出発前に最新の情報を各航空会社から取得しておくこと。
規定オーバーした際の対処法
上記したような対策をしていたとしても、絶対的に規定をオーバーしてしまうこともあるだろう。その場合は、国際郵便の利用を検討しよう。FedExなどのサービスを使えば、航空会社に超過料金を支払うよりも安価に済むこともある。特に荷物の数が増えてしまった際に発生する超過料金の場合は高額なので、必ず確認してみよう。
スーツケースのサイズの選び方に関しては以下で詳しく解説している。