機内持ち込みスーツケースについて
スーツケースは、機内に持ち込めるサイズのものがある。機内持ち込みは、いくつか大きな利点があるので、日帰り-2泊程の短い旅行であれば機内持ち込みサイズのスーツケースの購入を検討しよう。一つあるだけで大変に便利だ。
メリット
①破損リスクが下がる
預けてしまうと乱暴に扱われてしまい、すぐに傷がついたり壊れてしまったりする場合がある。特に、キャスターや把手部などの飛び出している部分の破損が多い。また、ボディ部に関しても、荷物を運ぶベルトコンベアの隙間に挟まったりして通常では考えられない圧力がかかり破損することがある。手荷物で機内に持ち込むならばこれらの問題は発生しない。
ちなみに、破損した場合は空港の窓口に言えば、代替品と交換してもらえ、壊れたスーツケースは破棄される。何れにせよ、被った損失が100%戻ってくるわけではない。
②荷物ピックアップ時間の短縮
空港での荷物のピックアップに時間を使う必要がなくなるのも大きな利点だ。大型の飛行機で、自分の荷物が奥の方に言ってしまっている場合、荷物をピックアップするまでに30分以上かかることも頻繁にある。せっかくの旅行なので直ぐに空港は後にしたいものだ。
③ラゲージロスの回避
稀に、荷物だけ別の飛行機に乗ってしまい、目的地に荷物が届かない場合がある。荷物が見つかれば後日自宅に郵送してくれるが、そのままなくなってしまうケースも後を絶たない。そうなった場合でも、航空会社からは少額の金額が支払われるだけだ。もちろん損失額の方がはるかに大きいことが多い。機内持ち込みであればラゲージロスのリスクはゼロに近いだろう。
注意点
機内に持ち込める荷物に対しては、サイズや重量に関して厳格なルールが設けられている。ルールを破ってしまうと高額な超過金額を支払わなければならなくなる。特に国際線では融通は全く効かないので注意しておきたい。超過した場合の超過料金は以下の記事で詳しくまとめているので、購入する前に確認しておくと良い。航空会社によって少し異なる場合があるが、大凡以下のようなルールである。このルールに違反しないスーツケースを一つ所有しておくと大変便利だ。
無料で持ち込める荷物規定
ANAの場合、以下の様な規定がある。
個数:1個まで無料。
重さ:10キログラムまで無料。
サイズ:縦+横+幅が115センチメートル以下(キャスターや把手等も含めた総寸法)
※100席以上の飛行機に限り、国内線/国際線で差はない。100席以下の国内線であれば3辺の合計が100cm以内というルールに変わる。
3辺合計が115センチメートルというのは意外と大きく、日帰り-2泊程度の短期間の旅行であれば機内持ち込み荷物だけで問題なく旅行できるだろう。機内持ち込み用サイズのスーツケースも販売されているので、気になる方は検討してみては。
規定を超えた場合
上記の規定を超えてしまった場合は、受託手荷物として扱われる。(小型のポーチなどであれば2つ目の荷物であっても問題ない。)受託荷物の増加による超過金額は、高額になってしまうので、十分気をつけたいところだ。
機内に持ち込める荷物のサイズや重量に関しては、各航空会社によって異なるので、事前に確認しておきたい。
主要な国際航空会社の機内持込荷物のサイズ/重量制限
主要な国際航空会社の、機内に持ち込める荷物のサイズと重量をまとめた。全て、エコノミーでかつ100席以上の機体に限っているので、それ以外の場合は注意したい。
全ての航空会社に共通しているのは、サイズや重量の規定を超過してしまうと、受託荷物として扱われてしまうということだ。受託荷物に関しては別記事で詳しく扱っているのでここでは説明しないが、数万円の追加料金が発生してしまうことがあるので、気をつけよう。
航空会社名 | 持込可能サイズ | 持込可能重量 | 公式サイト |
---|---|---|---|
日本航空(JAL) | 55cm×40cm×25cm | 10kg | 公式サイト |
全日空(ANA) | 55cm×40cm×25cm | 10kg | 公式サイト |
ユナイテッド航空(United Airlines) | 56cm×35cm×22cm | 制限なし | 公式サイト |
アメリカン航空(American Airlines) | 56cm×36cm×23cm | 制限なし | 公式サイト |
デルタ航空 (Delta airlines) | 56cm×35cm×23cm | チャンギ国際空港は7kg/仁川国際空港と北京首都国際空港と上海浦東国際空港は10kg/それ以外は制限なし | 公式サイト |
エアーカナダ(Air Canada) | 55cm×40cm×23cm | 10kg | 公式サイト |
ハワイアン航空 (Hawaiian Airlines) | 55.9 cm×H35.6cm×22.9 cm | 11.5kg | 公式サイト |
大韓航空 (Korean Air) | 55cm×40cm×20cm | 12kg | 公式サイト |
アシアナ航空 (Asiana Airlines) | 55cm×40cm×20cm | 10kg | 公式サイト |
中華航空(China Airlines) | 56cm×36cm×23cm | 7kg | 公式サイト |
エアーチャイナ (Air China) | 55cm×40cm×20cm | 5kg | 公式サイト |
中国東方航空(Chine Eastern Airlines) | 55cm×40cm×20cm | 10kg | 公式サイト |
中国南方航空(Chine Southern Airlines) | 3辺の和が115cm | 5kg | 公式サイト |
シンガポール航空 (Singapore Airlines) | 3辺の和が115cm | 7kg | 公式サイト |
キャセイパシフィック航空 (Cathay pacific) | 56cm×36cm×23cm | 7kg | 公式サイト |
ガルーダインドネシア航空(Garuda Indonesia) | 56cm×36cm×23cm | 7kg | 公式サイト |
タイ国際航空(Thai Airlines) | 56cm×45cm×25cm | 7kg | 公式サイト |
カンタス航空(Qantas Airways) | 56cm×36cm×23cm | 7kg | 公式サイト |
エアーインディア (Air India) | 55cm×35cm×25cm | 8kg | 公式サイト |
ニュージーランド航空 (Air New Zealand) | 3辺の和が118cm | 7kg | 公式サイト |
ベトナム航空(Vietnam Airlines) | 56cm×36cm×23cm | 7kg | 公式サイト |
マレーシア航空 (Malaysia Airlines) | 55cm×35cm×25cm | 7kg | 公式サイト |
フィリピン航空(Philippine Airlines) | 3辺の和が115cm | 7kg | 公式サイト |
エミレーツ航空(Emirates Airlines) | 55cm×38cm×20cm | 7kg | 公式サイト |
カタール航空 (Qatar Airwaays) | 50cm×37cm×25cm | 7kg | 公式サイト |
ブリティッシュエアウェイズ(British Airways) | 56cm×45cm×25cm | 23kg | 公式サイト |
トルコ航空(Turkish Airlines) | 55cm×40cm×23cm | 8kg | 公式サイト |
KLMオランダ航空(Royal Dutch Airlines) | 55cm×35cm×25cm | 12kg | 公式サイト |
アエロフロート航空(Aeroflot Ailines) | 3辺の和が115cm | 15kg | 公式サイト |
エールフランス航空(Air France) | 55cm×35cm×25cm | 12kg | 公式サイト |
スカンジナビア航空(Scandinavian Airlines) | 55cm×40cm×23cm | 8kg | 公式サイト |
ルフトハンザ航空 (Lufthansa Airlines) | 55cm×40cm×23cm | 8kg | 公式サイト |
オーストリア航空(Austrian Airlines) | 55cm×40cm×23cm | 8kg | 公式サイト |
スイス航空 (Swiss International Ailines) | 55cm×40cm×23cm | 8kg | 公式サイト |
フィンエアー(Finnair) | 56cm×45cm×25cm | 10kg | 公式サイト |
LCCの機内持込荷物ルール
格安航空会社、いわゆるLCCも一定の条件下で無料での機内持ち込みを許可している。普通の航空会社よりも、少しサイズ制限が厳しいのでLCCをよく利用される方は注意が必要だ。
航空会社名 | 持込可能サイズ | 持込可能重量 | 公式サイト |
---|---|---|---|
Jetstar | 56cm×36cm×23cm | 7kg | 公式サイト |
バニラ・エア | 56cm×36cm×23cm | 10kg | 公式サイト |
香港エクスプレス | 56cm×36cm×23cm | 10kg | 公式サイト |
エア・アジア | 56cm×36cm×23cm | 7kg | 公式サイト |
V Air | 56cm×36cm×23cm | 10kg | 公式サイト |
タイガーエア台湾 | 54cm×38cm×23cm | 10kg | 公式サイト |
春秋航空 | 40cm×30cm×20cm | 5kg | 公式サイト |
荷物の個数制限
実は、一定のサイズ以下のハンドバッグや化粧ポーチなどの「身の回り品」であれば、機内持ち込みを許可している航空会社が多い。(つまり合計で2つ持ち込めることになる)
もちろん、許可していない航空会社や路線もあるので、詳しくは利用する会社のサイトを確認すること。
機内に持ち込めるおすすめのスーツケース3選
さて、機内に持ち込めるサイズが理解できたところで、「機内持ち込みが可能なサイズに限定して、高品質なおすすめスーツケースを紹介してほしい」というお問い合わせがあったので、3つ厳選して紹介する。
サムソナイト アスフィア スピナー55
全体重量が2.4キログラムと非常に軽いのが特徴。名門サムソナイト製だが2万円前後で購入できる手軽さも人気の理由の一つだ。4輪で移動が楽だし、荷物が増えた時にはマチを広げることも出来る。
POINT
- 超有名ブランド、サムソナイトの製品で安心
- 総重量2.4キログラムと超軽量
- 4輪で動きがスムーズ
エース パリセイドZ
日本のブランド「エース」の機内に持ち込めるスーツケース。ポリカーボネート素材を使用しており、ハードタイプなのに3.3キログラムという軽量性を実現している。また、ハードとしては珍しくフロントポケットが付いており、とても便利。特に機内持ち込む場合、スーツケースからの荷物取り出しの頻度が高くなるため、大変重宝する。ハードタイプで機内持ち込みを探しているのなら有力な選択肢だ。
パスファインダー 19インチDAXトロリー
空港関係者に愛用されているブランド、パスファインダーのソフトスーツケースだ。ANAも正式採用しているので、安心感があるブランド。
重量は4.7キログラム。また、マチを広げることができるので、行きは機内持ち込みで、荷物の増える帰りは預けてしまうなど、柔軟に使える。丈夫さは最高峰で長く使用することが出来るだろう。
POINT
- バリスティックナイロン製で丈夫!
- マチが広がるので荷物が増えても大丈夫
その他のおすすめ機内持ち込みスーツケース
また、複数の切り口から、機内持ち込み可能なお勧めのスーツケースを紹介している。
・ジッパー(ファスナー)タイプの機内持ち込み可能なオススメスーツケース
【機内持込】ジッパー(ファスナー)タイプのお勧め5選
・フレームタイプの機内持ち込み可能なオススメスーツケース
【機内持込】フレームタイプのお勧め5選
・機内に持ち込める大容量のスーツケース
【機内持込】お勧め大容量スーツケース
ここまで機内に持ち込めるスーツケースを紹介した。但し、宿泊日数等によって、必ずしも機内持ち込み可能なサイズが自分にあっているとは限らないので、様々な要素を勘案して購入を決めていきたい。