プロポーズの方法もかつては跪き、指輪の箱をもってするのが良しとされていたが時代の移り変わりとともに、このようなプロポーズをする人は減少している。近年一部で流行したフラッシュモブによるプロポーズを除けば、基本的には二人の空間でのプロポーズが日本で人気となっている。実際、日本でのプロポーズの場所は自宅、車の中、レストラン等が人気で、その3箇所で全体の50%以上を占めている。海外でのプロポーズはどうだろうか。海外現地在住ライターがリポートする。

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【台湾】サプライズ好き台湾人のプロポーズ方法

(現地在住ライター 山田純

台湾人はどちらかと言うと同じアジア人の中でも日本人と考え方が似ている人が多いが、こと恋愛においては日本人と大きな差がある。台湾人の恋愛は「超」がつくほど「情熱的」なのだ。とにかく熱い恋愛を繰り広げる彼らは目の前に友人がいようが、親がいようがお構いなしに手をつないだり触れ合ったりする。

そんな情熱的な彼らのプロポーズは当然情熱的だ。船上でプロポーズをしたり、プロポーズのために花火を打ち上げることだってあるのだ。しかしながら、日本人の中にだって台湾人のような情熱的なカップルはいるだろうし、そういうカップルなら一風変わった場所や、他人と違うシチュエーションでプロポーズすることだってあるだろう。が、台湾人の友人たちを見ていると、日本人はおそらく選ばないであろうシチュエーションでプロポーズする人が多くいることに気づいた。

それは大勢の友人や、同僚などに囲まれてのプロポーズだ。友人や同僚が仕掛け人となり、男性に協力する。サプライズ好きの台湾人にぴったり合ったプロポーズ法と言えるかもしれない。なにを隠そう、筆者も周りに友人がいる際に夫からプロポーズされた一人である。日本人の感覚からすればプロポーズは当人同士の神聖なもの、というイメージがあったが、「幸せの瞬間は大切な人たちと共有すべき」という考え方も情熱的な台湾人らしくていいな、とほんの少し思うのである。

【コートジボワール】牛何頭?はウソ!コートジボワールは嗜好品

(現地在住ライター Sanogo Miyu

コートジボワールでは生活を共にして子供も授かっているのに入籍していない、いわゆる事実婚夫婦が多い。

個人的なプロポーズは人それぞれ違うのだろうが、結婚の意思を固めたカップルが両家親族を集めて行う伝統的な儀式、日本で言うところの「結納」が正式なプロポーズにあたるのではないだろうか。私も何度か友人の結納式に出席させてもらった事がある。もちろん部族によっても多少の違いがあるようだが、女性側の親族が希望した品物(貢物)を用意し、男性側はどれだけその彼女を嫁に迎えたいか誠意を示すのである。よくアフリカだと牛など家畜を貢物としてプロポーズするイメージだが、まさにその名残。

しかし大都市アビジャンではワインなど嗜好品が多い。一方、女性側の親族は大事な娘を簡単に渡すものか!と、彼女をその場に同席させず隠すのである。女性側からの様々な要求や駆け引きに応じ、最後に顔を布で覆った親族の女性達が次々と現れ、男性は「これは私が嫁にしたい女性ではない。もっと綺麗だ、もっとスタイルがいい」などと如何に自分の愛する女性が素晴らしいかを讃えながら、自分の彼女を間違える事なく当てる事が出来ればプロポーズが成立するのである。

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【アメリカ】男性にとって一生一度の大舞台!サプライズ必須のプロポーズ大作戦

(現地在住ライター 長谷川サツキ

美しいロケーションを背景に男性は女性の手を取って跪き、シャイな日本人男性には口が裂けても言えないような甘ったるい言葉でプロポーズ。これは何も洋画の中だけの話ではない。それどころかアメリカでは洋画のさらに上をいくようなプロポーズ大作戦があちこちで繰り広げられているのだ。

サプライズが大好きなアメリカ人にとって、プロポーズはまさに一世一代の大イベント。一生忘れられないようなロマンチックでインパクトあるものにするべく、事前から念入りに計画を練る人が数多くいる。家族や友人、近所の人まで巻き込んだフラッシュモブ。生放送中のテレビや新聞の紙面に登場してのプロポーズ。プロのバスケットや野球試合のハーフタイムで大勢の観衆に見守られて行うケースもある。確かに周りも大いに盛り上がるし、女性が涙を浮かべて喜んでくれたりしたら頑張ったかいもあるというものだ。

ただしプロポーズは必ずしも成功するとは限らない。その盛り上がりっぷりを見ていると、断られた時のことは考えているのだろうか…と思わず余計な心配をしてしまったりするのだ。