(現地在住ライター KANAKO K

ドイツのならではの食べ物と言えばソーセージに豚すね肉のアイスバイン、キャベツの酢漬けザワークラウトや焼き菓子のシュトーレンなど、肉料理をメインに長期保存の効きそうな食べ物というのが印象的ではないだろうか。フランスやイタリアなどの美食の国と隣接しているからか、ドイツの食文化はどこか簡素なイメージを持つ人も少なくないだろう。そんな中でも、食べなれない人にはちょっぴりパンチの効いたドイツならではの食べ物をご紹介したい。

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目次

見た目はシンプルなミルヒライス


ミルヒライス(© Alice Wiegand / )

ミルヒライスとは日本語の直訳はざっくりと「牛乳ご飯」と呼べる食べ物。まさに名前の通り牛乳で白米を少しゆるゆるに炊いた甘いドイツのスイーツだ。ドイツ人はもちろん、ドイツに住むお米が主食でない国の人にとっては何の抵抗もなく楽しめるスイーツだが、お米を主食にしている人にとって一見は眉間に皺が寄ってしまう食べ物だ。味や触感は、カスタードプリンの中に粒状のゆるいお米がギッシリ入っているというイメージをしても、大きな誤差はないだろう。

血のソーセージ ブルートヴルスト

ブラッドソーセージ(Krista)

ドイツで作られるソーセージの種類は世界で最も多い。地域や製法によって様々な種類があるが、中でも強烈なインパクトを放つのが、ブルートヴルスト。ブルートヴルストとは血の入ったソーセージの事で、豚の血を混ぜた黒味の強いソーセージだ。中には肉の代わりに舌(タン)を混ぜたツンゲンヴルストと呼ばれるものもある。見た目の通り、味はほんのりと効いた血の風味と濃厚なレバーペーストのような、味わいある食べ物だ。冷たいままでも食べられるが、火を通すと比較的血の香りも抑えられ食べやすく、付け合せのザワークラウトや野菜との相性もいい。

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タイヤの形をしたラクリッツ

ハリボーのタイヤグミ(Pikaluk from UK )

ドイツのお菓子メーカーで有名なHARIBOのグミでも製造されている真っ黒なグミがある。これはラクリッツと言って甘草の根から取れる独特の風味を持った食べ物だ。長く紐状の黒いグミをグルグルに巻き上げたフォルムのせいか、パッケージには自転車のタイヤに見立てられたラクリッツがなんともシュール。見た目にも「おいしそう」からかけ離れた食べ物、味は薬草のような強い甘みが賛否を分けるポイントになるだろう。食べなれない人にとっては、タイヤをパンクさせる程度の分量しか食べられないのではないだろうか。それでもドイツ以外にもヨーロッパでは各地域ごとグミ以外にドロップなどとして食され、広く愛されるお菓子の一つだという。