日本人は中学時代に3年間の英語教育を受け、高校に進学した場合はもう3年も英語を学ぶ。また、2018年からは小学生の英語学習が必須となり、多くの日本人は一生のうち10年近く英語を学ぶというような環境が整備される。

これら英語教育のおかげで、日本人の英語読み書きの能力は世界でも突出して高いといわれる。その一方、話す能力についての評価は低く、海外旅行者が日本に持つ不満の一つとして、英会話能力の低さが必ず挙げられる。

読み書きの能力と話す能力は全く別であり、学習方法も異なる。そもそも、日本で学ぶ英語はアメリカ英語がほとんどだが、実際には同じ英語圏でも発音が全く異なることも留意すべきだ。

そこで、実際に英語圏に住み、英語でビジネス・生活をしている日本人に、どのようにして英語を習得したかを聞いてみた。

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若者との会話が秘訣?度胸を持ってネイティブと話そう

(現地在住ライター 長谷川サツキ

英語を習得するにあたってまず最初に必要こと。それは「度胸」だ。分からないことを分からないと言う、そして分からなくてもとりあえず言ってみるという度胸だ。完璧主義の日本人にはこれが意外と難しい。しかしネイティブの人達は一言話しただけでこちらがネイティブでないことを見抜くので、変な英語であっても相手は何も不思議には思わない。単語でいいので、間違いを恐れずまずは話してみることが大切だ。

そして次のステップとして、相手が言ったことをすぐにそのまま繰り返して言うクセをつけてみてほしい。「昨日彼氏と初デートだったんだ~」「ワオ!昨日彼氏と初デートだったんだ」といった具合だ。直後に繰り返すことで発音もコピーしやすいし、ネイティブらしい言い回しで話す感覚が身につく。これを続けていくうちに、いつの間にかその言い回しが自分の言葉として使えるようになる。私はこの方法がとても役に立った。

もうワンステップ進みたい時は、荒療治だが高校生達と話すのがオススメ。高校生の会話はテンポが速い上にポンポン話題が飛ぶ。最初は宇宙語のように聞こえるかもしれないが、彼らの会話についていけるようになったらしめたものだ。私の場合、他のネイティブの英語がはっきりゆっくり聞こえるようになり、理解度が飛躍的にアップした。

英語と日本語は発音も文法もまるきり異なる言語だ。難しいのは当たり前と割り切り、ともかくネイティブ達と積極的に会話することが英語習得への近道だ。

訛りも含めて聞き取れるトレーニング

(現地在住ライター バックリー佳菜子

アメリカ英語を勉強し、駅のアナウンスなど日常的に聞く英語がすべてアメリカ英語である日本人からするとイギリス英語は最初かなり聞き取りにくいようである。単純に発音やイントネーションが違うだけではなく、各地域によってかなりきつい訛りがあるのでさらに聞き取りにくい。

耳を慣らすためには、BBCニュースBBCラジオを聴くのがお薦めだ。BBCラジオは各地方のチャンネルも全国どこからも聞くことができるので、訛りのきつい英語の聞き取りやすくなる。

また現地で仕事をしたり進学する際に必要な英語の筆記力を高めるにはLang-8がお薦めである。各言語を勉強している人達が好きなトピックで作文をして公開、添削をしあうサイトで、いろんな話題に関して書いてみる事をお薦めしたい。その国でどんなことが話題になっているかも見えやすいので、ボキャブラリー強化にも使える。