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デュッセルドルフとケルンで食べられる絶品名物グルメ10選!

2017/10/10 更新

ドイツ西部、ライン川流域に位置するケルンはケルシュビールの、お隣デュッセルドルフはアルトビールの産地だ。どちらも同じ上面醗酵だが前者は黄金色の爽やかな喉ごし、後者は琥珀色でコクのある飲み口だ。もちろん、ケルシュビールと一口に言ってもたくさんのメーカーが独自のビールを作っているので一概には言えない。アルトビール然りだ。そんな地ビールの飲み比べに欠かせない、地元特産の美味しい料理をご紹介しよう。

ライン地方風ザウアーブラーテン(Rheinischer Sauerbraten)

  • ドイツを代表する料理のひとつで、ぶつぎりの牛肉を赤ワインビネガーをベースにした漬け汁に数日間漬け込み、その後漬け汁でゆっくりと蒸し煮にしたもの。フライパンで濃縮された漬け汁がソースとして添えられる。長時間の漬け込みと蒸し焼きによって、肉はこの上なく柔らかく、漬け汁の風味が染みわたり、思わずうなってしまう美味しさだ。ドイツの各地で食べられるが、漬け汁やソースに加える隠し味は地方によって様々だ。ライン川流域のこの地方では、レーズンや赤すぐり、蜂蜜などを加えるので甘味があるのが特徴だ。また伝統的に馬肉を使っていたこともあり、今でもこのあたりのレストランでは馬肉のザウアーブラーテンが食べられる。

  • ライベクーヘン(Reibekuchen)

  • ドイツ料理にはじゃがいもがよく登場する。このライブクーヘンもそのひとつ、じゃがいものパンケーキだ。パンケーキと言っても材料のほとんどはじゃがいも、平たくされたフライドポテトと言ったほうが近いかもしれない。ドイツでの一般的な呼び名はカルトッフェルプッファー(Kartoffelpuffer)。地方によって多少のアレンジがあり、それぞれに違う呼び名があるがその数は30種類を越えるというから驚きだ。ドイツ中でとにかく良く食べられている。いくら食べても飽きのこない美味しさだ。

  • ムール貝のライン地方風(Muscheln Rheinischer Art)

  • ライン川の水上交通は古くから盛んだ。この水運によって北海のムール貝とライン川上流で作られる白ワインが出会い、この料理がうまれた。ムール貝の白ワイン煮に更に野菜が加わるのが特徴的だ。バターと白ワインに野菜の旨味が加わったところへ、ムール貝を入れて一気に蒸しあげる。黒パンとバター、辛口のドイツワイン、リースリング(Riesling)がよく合うだろう。鍋の底のスープと野菜は、空になったムール貝をスプーン代わりにして最後まで食べるのが流儀だ。

  • デュッセルドルフのマスタード(Düsseldorfer Mostert)

  • ドイツと言えば、ビールにソーセージが有名だが、そのソーセージにかかせないのがマスタード。デュッセルドルフはドイツで最初にマスタード会社が設立された街だ。小さな陶器の壷に入って売られるマスタードは愛らしく、ゴッホの絵にも描かれているというから、その歴史が伺える。このマスタードをふんだんに使った料理デュッセルドルフ風ステーキ(Düsseldorfer Senfrostbraten)は、デュッセルドルフならではだ。また専門店でいろいろなマスタードを食べ比べてみるのも楽しいだろう。

  • フレンツ(Flönz)

  • ドイツ伝統のブルートヴルスト(Blutwurst/血のソーセージ)は、ケルンでは「フレンツ」と呼ばれる。「血のソーセージ」と言っても生臭さはなく、独特の甘味と濃厚な旨味を感じられる。焼いて食べるだけでなく、軽くスモークしたものを冷たいままオニオンスライスと共にライ麦パンに塗って食べると美味しい。これはケルンカービア(Kölsche Kaviar)と呼ばれ、ケルンのキャビアという意味だ。キャビアに匹敵するかどうかはともかくビールのお供には最高だ。

  • ヒメル・ウント・エーデ(Himmel und Erde)

  • その名も天(Himmel)と地(Erde)という名の料理。焼いたフレンツ(Flönz)の付け合わせとして添えられる、マッシュポテトとりんごのコンポートのことだ。天の恵み(りんご)と地の恵み(じゃがいも)というわけだ。りんごの甘味と酸味がフレンツの旨味を更にひきたてる。レストランなどではフレンツと合わせて盛った料理そのものをヒメル・ウント・エーデと呼ぶことが多いが、ソーセージやその他の肉料理にも良く合う。

  • 緑キャベツ(Grünkohl)

  • ドイツ料理は肉とじゃがいもがとにかく多い。そして更にビールだ。こんな食生活で体を壊さないのかと心配してしまう。そこで忘れてはいけないのが、キャベツの存在だ。キャベツの漬物ザワークラウト(Sauerkraut )は伝統的なドイツ料理としてよく知られているが、紫キャベツや緑キャベツも付け合わせとしてよく登場する。中でも緑キャベツ(ケール)は栄養価が非常に高くドイツの人たちにとってかかせない栄養源だ。滞在中の健康維持のためも、積極的に食べておこう。

  • メットブレッチェン(Mettbrötchen)

  • 生の粗挽き豚挽き肉に生の玉ねぎ、ニンニクを混ぜ、塩コショウで味付けしたもので、パンに挟んで食べるのが一般的だ。ドイツ料理として有名だが、ライン川流域、ベルギー、オランダでも食べられている。生の豚肉というと日本ではあまり馴染みがないが、ドイツの人たちはこれが大好きだ。専用の新鮮な豚肉が使われるので生臭さはなく、食感はネギトロにも似ている。玉ねぎが良いアクセントになって絶妙だ。ドイツでは豚肉はとくに厳しく管理されている。体調に問題なければチャレンジしてみてはいかがだろうか。

  • ハルヴァ・ハーン(Halver Hahn)

  • ハルヴァ・ハーンとは半分の鶏と言う意味だが、実際はライ麦パンにチーズのサンドイッチだ。ただのパンにチーズかとがっかりしないで欲しい。小さな丸を二つくっつけた形のライ麦パン、ロゲルヒェン(Röggelchen)はケルン周辺の名物。こにデュッセルドルフのマスタードとゴーダチーズ、お好みで胡椒もふれば、ビールにぴったりのおつまみだ。なぜこんな紛らわしい名前がついたのかは謎だが、度々旅行客が間違えて注文するのを地元の人たちは楽しみにしているらしい。冗談好きのケルンの人々の遊び心が現れているようだ。

  • さくらんぼのワッフル(Waffeln mit Heissen Kirschen)

  • ワッフルはドイツの家庭で一般的に食べられている。あつあつの焼きたてワッフルに、さくらんぼのジャムを添えていただくのがこの地方のお決まりだ。ドイツのさくらんんぼは黒くてどっしりと、肉厚がある。甘味も強い。ジュースやジャム、アルコール漬けなど様々に加工される。ドイツの有名なお菓子にシュヴァルツヴァルター・キルシュトルテ(Schwarzwälder Kirschtorte)があるが、これもさくらんぼが使われていて美味しい。

  • (Photo by ZH2010 Dr. Bernd Gross Rainer Zenz AlexOkZH2010 Anagoria Markus Jakobs Superbass Stephan Baum)